M もっちパパの記録

配当金は再投資が正解? でもわが家は塾代に使っています【中学受験×高配当株】

配当金は再投資が複利で効率的、とよく言われます。でもわが家は再投資せず、そのまま塾代に充てています。高配当株約80銘柄・評価額約400万円の中身と、複利を手放して何を失うのか、「使うのは負け」という罪悪感の正体まで、中学受験中の父親目線で正直に書きました。


目次

この記事は、わが家の投資記録です。特定の銘柄をおすすめするものではありません。投資判断は、家計の状況やリスクの取り方によって大きく変わります。あくまで「教育費を支えるために、わが家ではこんなふうに考えた」という一例として読んでもらえたらうれしいです。投資は、最後はご自身の判断と責任で。

日曜の夜、塾の予定表と家計簿アプリを並べて見ながら、また引き落とし月が近いな…とため息が出ました。次女は小6で、いままさに中学受験のまっ最中。塾代も模試代も、容赦なく毎月やってきます。

そんなわが家では、いま高配当株を約80銘柄、評価額にして約400万円ぶん持っています。年間の配当は、額面でざっくり15万円ほど(利回りにすると約3.8%)。ただしわが家は特定口座(源泉徴収あり)なので、税金が引かれたあと実際に手元へ入るのは約12万円です。

投資の世界では「配当金は再投資したほうが複利で増えて効率的」とよく言われます。それは本当だと思います。実際、配当の入金通知が届いた夜、「これを再投資に回せば、10年後はもっと増えるのにな」と、一瞬手が止まったこともあります。

それでもわが家は、あえて再投資せず、配当金をそのまま塾代に充てています。

この記事でわかること。

  • 「配当は再投資が効率的」がなぜ正しいのか。そして、それがいちばん効く時期はいつか
  • それでもわが家が再投資しないを選んだ理由
  • 複利を手放すと何を失うのか(数字でなく考え方で、正直に)
  • 「配当を使うのは投資の負け」という罪悪感の正体と、その手放し方
  • わが家のポートフォリオの中身(銘柄数・金額・利回り・セクター)
  • この戦略のデメリットと、向く人・向かない人

先に結論を書きます。わが家は配当金を再投資せず、そのまま教育費に使っています。効率は少し落ちても、いまの不安が軽くなるほうを選びました。

結論:わが家は配当金を再投資せず、そのまま塾代に充てています

まず結論からお伝えします。わが家は、受け取った配当金を再投資していません。証券口座から引き出して、塾代や模試代に充てています。

理由はシンプルです。中学受験の教育費がいちばん重い、この数年を乗り切るためです。

「複利を考えたら再投資のほうが得」。それは頭ではわかっています。でも、長女が中2、次女が小6というわが家の状況では、教育費の山が「いま」来ています。10年後の大きな資産より、目の前の塾代を支えてくれる現金のほうが、いまは心強いのです。

配当金は、額面で年間約15万円。税金が引かれた手取りでは約12万円で、月にならすと1万円ほどです。金額としては大きくありません。それでも、塾代の一部が「給料以外」からまかなえるという事実は、思っていた以上に気持ちを軽くしてくれました。

大事なのは「役割分担」。教育費は現金、インデックスは長期で持つ

ここで、誤解されたくない大事なことを書いておきます。わが家は、配当金で教育費をつくっているわけではありません。

教育費のように、数年後に使うことが決まっているお金は、現金で用意しています。引き落とし日が決まっている教育費を、値動きのある資産に置かないためです。

インデックスのつみたては、教育費とは分けて、15年程度の長期で持つお金です。時間をかけて値動きの影響をならしながら育てる位置づけにしています。

高配当株は、その二つの土台の上にそっと乗せた「彩り」のようなもの。配当はさらにその上の「おまけ」です。

順番でいうと、こうなります。

  • まず教育費:数年後に必要なお金は、現金で確保しておく
  • 次に長期資金:インデックスは15年程度の時間をかけて育てる
  • そのうえで余裕資金の一部を、高配当株という「畑」に回す
  • 畑から採れた配当(おまけ)を、塾代の足しにする

順番を逆にして、配当だけで教育費をまかなおうとすると、どうしても無理が出ます。手取りで年12万円ほどの配当で塾代がまるごと消えるわけではありませんし、配当はいつでも約束されたものでもないからです。あくまで「土台があったうえでの、ちょっとした彩り」。ここを取り違えないことが、いちばん大事だと思っています。

役割分担で考えると、すっきりします。

  • 使う局面(数年後までの教育費)→ 現金。必要な時期が決まっているお金は、値動きから切り離して確保します。
  • 増やす局面(15年程度の長期資金)→ インデックス。時間をかけて、値動きの影響をならしながら育てます。
  • 補助の役割(いまの教育費期)→ 高配当株。効率では譲りますが、税金が引かれたあとでも、毎年こつこつ現金が手元に入ってきます。

わが家はいま、教育費は現金で守り、インデックスは長期で持ち、配当を塾代の補助にする——そういう距離感です。

「配当は再投資が複利で効率的」——それは本当です

まず、よく言われる「配当は再投資すべき」という意見を、きちんと認めておきたいと思います。これは正論です。

受け取った配当で、また株を買う。すると次の年は、増えた株のぶんだけ配当も増えます。その配当でまた買う。これを繰り返すと、雪だるまが転がりながら大きくなるように、資産が増えていきます。これがいわゆる複利の力です。

複利は、時間が長いほど効きやすい

ひとつだけ、押さえておきたいことがあります。複利は、雪だるまを転がす距離(=時間)が長いほど効いてくるということです。1年や2年では雪だるまはまだ小さく、時間をかけるほど効果が大きくなりやすいものです。

つまり「再投資が正解」がいちばん効くのは、いまの小6・中2の娘たちが大人になって巣立ったあとの世界。子育てが一段落して、お金を寝かせておける時期です。

時間を味方につけられるなら、再投資はとても合理的です。20代や30代前半で、教育費のピークがまだ先という家庭なら、配当を使わずに再投資へ回す選択は理にかなっています。

だから、わが家が再投資しないのは「再投資が間違っているから」ではありません。複利が効くのは事実です。その前提を否定するつもりはまったくありません。

それでも再投資しない理由:お金が「増える時期」と「要る時期」がずれている

では、なぜわが家は再投資しないのか。理由は「お金が必要な時期」と「資産が育つ時期」がズレているからです。

複利の効果が大きくなりやすいのは、時間をかけた先です。でも、わが家の教育費の山は、まさにいま来ています。

  • 長女は中2、次女は小6で中学受験中
  • 塾代・模試代・教材費がいちばん重なる時期
  • このピークは「いま」で、10年後ではない

「いちばんお金が要る時期」と「いちばんお金が増える時期」が、見事にずれている。だから、未来の複利を最優先にすると、いまの家計が苦しくなる。このズレに気づいたことが、わが家の出発点でした。

雪だるまを大きく育てるより先に、目の前の食卓を支える必要がある。それがわが家の現実です。だから「効率は少し譲ってでも、いまの安心を取る」と決めました。

教育費の「いつ・いくら」の山がどう来るかは、こちらにまとめています。

→ 中学受験と私立中学の教育費は、いつ高くなる?わが家の年間カレンダー

複利を手放すと、何を失う?正直に書く

「使う」と決めるなら、その代わりに何を手放すのかも、ごまかさず書いておきたいと思います。

失うのは「未来の資産の伸び」。事実として認める

配当を使うと、その分は再投資されません。だから、本来そこから生まれたはずの”未来の伸び”は得られなくなります。

これは、はっきり失うものです。「使っても損はない」と自分に言い聞かせるのは、たぶん少し違う。失うものは失うと、まず正直に認める。そのほうが、かえって迷いがなくなりました。

配当を再投資する配当を”今”使う(わが家)
いま使えるお金増えない教育費に回せる
将来の資産の伸び大きくなりやすいその分はあきらめる
いまの家計の安心別に現金が必要配当でまかなえる

得るものと失うものを並べてみると、これは「損か得か」ではなく「いつのお金を大事にするか」の選択なのだと見えてきます。

でも”配当を使うだけ”なら、お金を生む元手は減らない

ひとつだけ、わが家が安心している点があります。それは、使っているのは配当だけで、株そのもの(元手)は売っていないということです。

元手の株を売らずに持ち続けていれば、配当を受け取る余地は残ります。果実だけを食べて、果実を実らせる木は残しているイメージです。ただし、配当は保証されず、減配や無配になる可能性はあります。

だから「未来の伸びは少しあきらめる」けれど、「お金を生むしくみ自体を失う」わけではない。ここが、貯金を取り崩すのとは違うところだと考えています。

配当金を”塾代の自動引き落とし口”にすると、家計の何が変わったか

ここで、わが家のいちばんの工夫をお話しします。配当金を「塾代の自動引き落とし口」のように扱うことにしたのです。

イメージはこうです。高配当株は、わが家にとっての小さな畑です。その畑が、毎年こつこつ作物(配当金)を実らせてくれます。わが家は、その作物をそのまま食卓(塾代)に出しています。

この考え方に切り替えてから、家計の見え方が変わりました。

  • 塾代の一部に「給料以外の入り口」ができた
  • 「全部を給料でまかなう」という気負いが減った
  • 配当が入る月は、教育費への身構えが少しやわらいだ

正直に言うと、金額そのものはささやかです。手取り月1万円ほどの配当で、塾代がまるごと消えるわけではありません。

それでも、家計のなかに「給料以外で教育費を支えてくれる仕組み」があるという感覚は、数字以上に効きました。教育費を、ただ怖い「数字」としてではなく、少しだけ「お守り」のように見られるようになったのです。

配当がいくら入ったかは、証券口座の明細と家計簿アプリで管理しています。このあたりの見える化のやり方は、別の記事にまとめています。

→ 「配当金、いくら入った?」を見える化したい。証券会社の明細と家計簿アプリで配当を管理している話

わが家はこの管理に、家計簿アプリのマネーフォワード MEを使っています。複数の口座をまとめて見られるので、「今月いくら配当が入ったか」をいちいち計算しなくても把握できます。配当を「使う」前提のわが家にとっては、ここが見えていることが安心につながっています。

▶ マネーフォワード ME プレミアム(公式サイト)

わが家の高配当株ポートフォリオの中身(数字で正直に)

「畑」と言ってきましたが、中身も正直にお見せします。数字を隠して語っても、参考になりませんから。

  • 銘柄数:約80銘柄
  • 評価額:約400万円
  • 想定の年間配当:額面で約15万円(手取りは約12万円)
  • 利回り:約3.8%(額面ベース)

そして、その中身がどんな業種(セクター)に散らばっているか。主な3本柱は次のとおりです。

セクターだいたいの比率
金融(銀行・保険など)約21%
製造・素材約21.7%
不動産・住宅約16%

この3つで、全体のおよそ6割を占めています。残りは、それ以外の業種に少しずつ分けています。

銘柄数が80と聞くと多く感じるかもしれません。でも、これは一気に買ったものではありません。毎月コツコツと、少しずつ買い足してきた結果です。

「配当を使う」前提だからこそ、減配に強い分散を意識している

ここがわが家にとって、いちばん大事な考え方です。配当を「使う」前提だからこそ、配当が減らないことをとても気にしています。

配当は、いつでも約束されたものではありません。会社の業績が悪くなれば、配当が減ること(減配)もあります。もし1社に集中して持っていて、その1社が減配したら、わが家の塾代の入り口がいきなり細くなってしまいます。

だから、業種を散らしています。たとえるなら、献立を肉だけに偏らせないようなものです。肉も魚も野菜もある食卓なら、どれか一品が手に入らなくても、食卓全体が崩れません。

  • 金融に偏りすぎないようにする
  • 不動産・住宅を、利回りの高さだけで増やさない
  • 新しく買う前に、いまのセクター比率の表を見る

この3つは、買い足すときに自分で決めているルールです。利回りが高い銘柄を見ると、つい飛びつきたくなります。でも「配当を使う」前提だと、高さよりも「減りにくさ」のほうが大事になります。

買う前のチェックの考え方は、別記事に詳しくまとめています。

→ 高配当株を買い増した日の反省から、わが家の「3つのチェック」が生まれた話

「配当を使うのは投資の負け」という罪悪感の正体

ここまで理屈を整理しても、心のどこかに後ろめたさが残っていました。「配当を使うなんて、投資家として負けなのでは」という感覚です。この正体も、正直に書いておきます。

SNSや本の”再投資が正義”が刷り込む後ろめたさ

投資の情報にふれていると、「再投資こそ正義」というメッセージをよく目にします。複利のグラフ、〇年後の資産額のシミュレーション。どれも魅力的です。

そういう情報をたくさん浴びていると、いつのまにか「使う=間違い」という空気が、自分の中に刷り込まれていきます。

でも、よく考えると、それらの多くは「資産を最大にする」のが前提の話です。前提が違えば、結論も変わるはずなのです。

投資の目的は資産額の最大化でなく、家族の安心。ゴールが違えば正解も違う

わが家にとっての投資の目的は、資産額をいちばん大きくすることではありません。

娘たちの教育を、お金の不安なく支えること。これがゴールです。

ゴールが「資産の最大化」なら、再投資が正解。でもゴールが「いまの家族の安心」なら、いま使うのも立派な正解になります。

同じ「配当を使う」という行動でも、ゴールが違えば、それは負けではなく、選んだ正解になる。そう気づいたとき、後ろめたさがすっと軽くなりました。それ以来、配当の入金通知を見ても、もうためらわなくなりました。

この戦略のデメリットと、向く人・向かない人

ここまで「わが家には合っている」と書いてきましたが、いいことばかりではありません。弱点も正直に書きます。

最大のデメリットは、複利の力をあきらめている点です。配当を使ってしまうので、雪だるまは大きくなりません。同じ金額を再投資し続けた人と比べると、10年後・20年後の資産は、おそらく差がつきます。

ほかにも、こんな弱点があります。

  • 配当には税金がかかるので、受け取れる額は満額ではない
  • 株価そのものが下がるリスクは、ふつうにある
  • 減配されれば、塾代の入り口が細くなる

そのうえで、この「再投資しない」やり方が向いているのは、こんな人だと思います。

向いている人

  • いま教育費など、まとまった支出の山が来ている
  • 株を売らず、配当だけを生活や教育費に回したい
  • 資産の最大化より、いまの家計の安心を優先したい

あまり向かない人

  • まだ子どもが小さく、教育費のピークが先で、長く再投資を続けられる
  • いまは現金に余裕があり、お金を寝かせておける
  • とにかく将来の資産額を最大にしたい

向かない側に当てはまる人なら、配当は使わずに再投資へ回したほうが、おそらく合理的です。わが家のやり方は「効率の最大化」ではなく「いまの教育費期を、安心して乗り切る」ことを優先した選択です。そこは、はっきりさせておきたいと思います。

なお、税金については、わが家は特定口座(源泉徴収あり)を使っています。配当を受け取る時点で税金が差し引かれるので、確定申告はしていません。手間をかけずに完結させたい、という理由です。

いまは「使う」、いつか「育てる」。時間軸で考えると迷いが消えた

効率では再投資に負けます。それでも、わが家は配当を塾代に充てるやり方を続けます。

理由は、この仕組みが「数字」の話ではなく「家族の安心」の話になっているからです。

中学受験の数年は、お金も気持ちも、いちばん張りつめる時期です。教育費の土台そのものは、現金で用意してあります。インデックスは教育費とは分けて、長期で持つお金です。そのうえで、給料以外に教育費を少し支えてくれる小さな畑がある。その作物を、毎年そのまま食卓に出せる。これは、わが家にとって精神的なお守りになっています。

そして、この選択は「ずっとこのまま」ではありません。子どもたちが進学・卒業して教育費の山を越えたら、配当は急に「使わなくてもいいお金」に変わります。そのときは、また再投資に切り替えればいい。元手の株は売らずに持ち続けているので、スイッチを切り替えるだけです。

  • 教育費の山の時期 … 配当は”今”使う(わが家のいま)
  • 教育費が落ち着く時期 … 配当を再投資に戻して”育てる”

子育てには、季節のようなステージがあります。お金が出ていく季節もあれば、少し落ち着く季節もある。投資方針だけを何十年も同じにしておく必要はないはずです。いまは「使う」、いつかは「育てる」。この時間割で考えると、いま使うことが将来を捨てることにはならない、と思えました。

高配当株も、家計の見える化も、ふるさと納税も、わが家にとってはバラバラの話ではありません。すべて「娘たちの教育費と時間を支える仕組み」につながっています。あわせてこちらもどうぞ。

→ インデックスか高配当株か、で悩むのをやめた話。わが家は”役割”で分けています

→ 7月の教育費50万円を怖がりすぎない。現金・配当・投資の「時間軸」で見た家計管理

→ 【6年生1学期の塾代いくら?】中学受験・日能研の費用を総額公開(月13万円の内訳)

よくある質問

配当金には税金がかかりますか?確定申告は必要ですか?

はい、配当金には税金がかかります。わが家は特定口座(源泉徴収あり)を使っているので、配当を受け取る時点で税金が差し引かれて完結します。そのため、確定申告はしていません。手間をかけずに済ませたい家庭には合うやり方だと思います。ただし、口座の種類や状況によって扱いは変わるので、心配なときは証券会社の案内や公式情報を確認してください。

配当を使うと、将来いくら損するのですか?

いくら差がつくかは、金額・利回り・年数・税金によって大きく変わるので、ひとことでは言えません。確実に言えるのは「再投資した場合より、将来の資産の伸びは小さくなる」ということだけです。具体的な金額は、ご自身の条件でシミュレーションするのが安全だと思います。

NISAを使えば配当を非課税で受け取れますか?

NISAには、運用で得た利益や配当が非課税になる仕組みがあります。ただ、制度の細かい条件や使える枠は、人によって、また時期によって変わります。ここで「こうすれば必ず得」と断定はできません。わが家がどう考えて口座を使い分けているか、という記録としてだけ受け取ってもらえたらと思います。実際に使うときは、最新の公式情報をご自身で確認してください。

配当金だけで塾代はまかなえますか?

いいえ、まかなえません。わが家の配当は額面で年間約15万円、税引き後の手取りでは約12万円。月にならすと1万円ほどです。塾代の全額には、まったく届きません。あくまで「教育費の一部を、給料以外から支える」という位置づけです。配当だけで教育費を解決しようとすると無理が出るので、わが家では「助けてくれる小さな入り口」くらいに考えています。

配当だけでは塾代はまかなえない、という現実も含めて、中学受験のお金全体の考え方はこちらにまとめています。

→ 【中学受験ログまとめ】小6娘との伴走記録|成績・親の関わり方・費用・道具