【まとめ】AIで子どもの学びを支える——わが家の試行錯誤と4つの実践記録
「うちの子の苦手に、ちゃんと向き合いたい」。非エンジニアの父親がAIと一緒に、学習支援アプリづくりや答案分析を試した記録をまとめます。
目次
「市販のドリルでは、うちの子の苦手には届かない」と気づいた日
中学受験の準備を始めてから、ずっと気になっていることがありました。
塾のテキストも、市販の問題集も、よくできています。でも、どれも「多くの子供に向けた共通の問題集」であって、次女の「あの問題でよく間違える」「この知識だけが抜け落ちている」という、固有のつまずきには届かない。
そこをなんとかしてあげられないか、と思ったとき、力を借りたのがAI(GeminiやClaude)でした。
プログラミングの知識はほとんどありません。でも「こうしてあげたい」という気持ちとAIとの対話さえあれば、わが家専用のツールが作れると知りました。
やってみて分かったのは、AIの出番はアプリづくりだけではないということです。答案を見直して次の一手を決めるときも、共働きで手が回らない家庭の仕事を回すときも、AIは裏方として働いてくれました。
この記事では、そうした試行錯誤をまとめます。まず「わが家がAIをどう使っているか」の全体像を置いてから、4つの実践記録を紹介します。
先に4つを一覧にしておきます。気になるものから読んでください。
| # | やったこと | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| ① | 取りこぼし問題だけの復習アプリ | 「いつも間違える問題」だけ300問集めた、次女専用ドリル |
| ② | 長女のための地理アプリ | 「あと一文字」を直すタイピング練習+なぜ?モード |
| ③ | 作り方の全手順 | 非エンジニアがCloudflareで家族限定公開するまで |
| ④ | 答案をAIで見直す | 点数では見えない「本当のつまずき」を答案から絞り込む |
迷ったら、まずは「取りこぼし問題だけの復習アプリ」から読むのがおすすめです。AIの話というより、親が子どもの苦手をどう見つけて、どうやって家庭の空気を悪くせずに復習へつなげたかの話だからです。
実際に作る手順を知りたい方は、こちらから読んでください。
→ 【実践編】紙のテストをAI学習アプリにして家族限定公開するまでの全手順
わが家のAIの使い方——「答え」ではなく「下準備」を任せる
個別の実践に入る前に、前提を書いておきます。
わが家では、AIに答えを出させていません。任せているのは、情報を並べる・下ごしらえをするといった裏方の仕事です。判断するのは親と子ども、という線引きは動かしていません。
共働きだと、平日の夜に残っている時間はわずかです。テスト結果の振り返り、翌週の予定、教材や教育費の管理。どれも大切なのに、親が疲れている日には止まってしまいます。そこで、Claude・ChatGPT Codex・Gemini・NotebookLMの4つに、それぞれ得意な仕事を分けました。
目的は「親の仕事を減らすこと」そのものではなく、空いた時間を子どもとの会話に回すことです。
→ 共働き×中学受験をAIチームで支える|4つのAIに家庭の仕事を分けた話
実践①:「取りこぼし問題」だけを集めた個別最適化の復習アプリ
模試の答案を見ていると、「正答率が高い問題なのに、なぜかいつも間違える」という問題が存在します。知識が足りないのではなく、なんとなく引っかかってしまうタイプのミス。
過去の模試データをAIで解析して、そういう「取りこぼし問題」だけを抽出したクイズアプリを作りました。300問以上の「次女専用問題集」が、ゲーム感覚の復習を実現しています。
実践②:「サヘル」を「サノラ」と書いてしまう——あの一文字を直すために
→ 地理が苦手な長女のために、パパがAIで専用学習アプリを作った話
テストの答案を見て、思わず「あと一文字…!」とため息をついたことはありませんか。
正しいことは知っている。でも最後の最後で、指が違う文字を打ってしまう。そのギャップを埋めるために、タイピングで地名を練習するモードと、「なぜこの名前?」を問うモードを組み合わせたアプリを作りました。
「パパ、ありがとう」という一言が聞きたくて作り始めたアプリです。
実践③:エンジニアじゃなくてもできた。全手順を公開します
→ 【実践編】紙のテストをAI学習アプリにして家族限定公開するまでの全手順
「アプリを自作するなんて、自分には無理」と思っている方にこそ読んでほしい記事です。
Googleドライブでの問題スキャンから、AIへの指示出し(プロンプト)、Cloudflareを使った家族だけが使えるアプリの公開まで——実際にやった手順をすべて公開しています。
必要なのは、技術的な知識より「こうしてあげたい」という親の言葉だと、やってみてわかりました。
実践④:答案をAIと見直して、本当のつまずきを絞り込む
→ 中学受験の答案をAIで見直す|『理科が苦手』を次の対策に変える方法
AIに答案を診断させるのではなく、親が見るべき情報を並べる整理役として使っています。次女の理科では、「理科が苦手」という見立てを、滑車と輪軸で力と距離を組み合わせる問題まで絞れました。
長女の英語では、文法の選択問題を10問作ると9問正解でした。答案を見直すことで、課題は知識不足ではなく、書くときに動詞や前置詞を取りこぼすことだと分かりました。
番外編:学習以外にも、AIを使ってみた
AIの出番は、勉強まわりだけではありませんでした。家庭の細かい作業にも効いています。
お手伝い表の集計をなくした話
毎週末、娘たちの「お手伝い表」の◯を数えて、スプレッドシートに打ち込んで、集計して……という作業が、AIとアプリを作ることでまるごと消えました。技術の話というより、家族の時間の話です。浮いた30分が、一緒にゆっくりお茶を飲む時間になりました。
→ 紙の「お手伝い表」をAIとアプリにしたら、パパの週末が変わった話
家計の比較を手伝ってもらった話
ふるさと納税のサービスを比べたときは、AIに情報整理を手伝ってもらいながら、最後はわが家の使いやすさで選びました。ここでもAIは、決める人ではなく並べる人です。
→ AI(Gemini)でふるさと納税の返礼品を比較|家計判断をラクにした方法
番外編:AIではないけれど、学びへの投資として見直したもの
学習支援そのものではありませんが、「子どもの学びにお金をどう使うか」という視点で、YouTube Premiumの位置づけを見直したこともありました。
→ YouTube Premiumは”娯楽の出費”じゃなく”学習投資”だと考えるようになった話
AIは「翻訳者」だと思っています
振り返ると、わが家でAIがやってくれたのは「技術的に難しいこと」というより、「親の想いを形にする手伝い」でした。
「サヘルって書けるようになってほしい」「週末の集計から解放されたい」——そういう、普通の言葉で伝えると、AIは一緒に考えてくれます。
プログラミングが得意な人だけの話ではなくなっています。「こうしてあげたい」という言葉を持っている親であれば、今の時代、AIはちゃんと力になってくれます。
わが家の試行錯誤が、同じように悩む誰かの「一歩」を照らすヒントになれば嬉しいです。
AIで作った娘専用の復習アプリや答案分析など、4つの実践記録も含めて、中学受験の費用や道具選びについてはこちらにまとめています。