M もっちパパの記録

紙の「お手伝い表」をAIとアプリにしたら、パパの週末が変わった話

娘たちの「◯」をスプレッドシートに打ち込んでいた週1回の集計が、AIと一緒にアプリを作ったことで30分から15分になりました。技術の話というより、家族の時間とお金のやり取りの話です。


目次

日曜の夜。娘たちはもう「チャージまだ?」と待っているのに、私はリビングで紙の表とスプレッドシートをにらめっこ。鉛筆でつけられた「◯」を数えながら、「休みの終わりに、また何やってるんだろう」と小さくため息が出ました。

週末になると、私にはひとつのルーチンがありました。

リビングのテーブルに貼ってある紙のお手伝い表を外して、娘たちがつけた「◯」をひとつひとつ数えて、スプレッドシートに打ち込んで、計算して、「かぞくのおさいふ」(子どもたちが使えるプリペイドカード)にチャージする。

娘たちの頑張りを見つめる時間でもあったので、嫌いではありませんでした。でも正直に言うと、なかなかの重労働でした。


【Before】紙と手作業の週末ルーチン

わが家のお手伝いは、紙の表が基本でした。

お風呂掃除、食器の片付け、ゴミ捨て……。項目ごとに「◯」が増えていく様子を見るのは、単純に嬉しいものです。中学2年の長女も、中学受験中の小学6年の次女も、なんだかんだで毎週ちゃんとやってくれていました。

ただ、週末の集計作業は私の仕事。「◯」を数えて、スプレッドシートに打ち込んで、正しく計算できているか確認して……。間違いがあれば修正して。娘たちはもうチャージを待っているのに、パパはまだ画面とにらめっこ、という週も何度かありました。


【きっかけ】娘たちがスマホを使えるようになった

変化のきっかけは、娘たちがスマホを持ち始めたことでした。

「だったら、紙じゃなくてスマホで入力してもらえばいいんじゃないか」

そう気づいたとき、頭の中でもうひとつの考えが浮かびました。「それなら集計も自動化できるかもしれない」。

とはいえ、私はエンジニアではありません。こういう家庭向けのアプリをゼロから設計するとなると、なおさらです。そこで相談したのが、設計を一緒に考えてくれたGeminiと、実際の開発を二人三脚で進めてくれたClaudeでした。

「こういう動きにしたい」「ここを直してほしい」と言葉で伝えるたびに、形になっていく。あの感覚は、なかなか新鮮でした。


【After】スマホで入力、集計は自動

完成したのは、二段構えの仕組みです。

子どもたち向けのアプリ:長女と次女がそれぞれ自分のアイコンを選んで、今日やったお手伝いを入力します。紙に鉛筆で書く代わりに、スマホで数タップするだけ。データはGoogleスプレッドシートに自動で記録されます。

子どもが自分のアイコンを選んで始めるお手伝いアプリの画面

お手伝いを選び、回数を入力する画面です。項目ごとの単価が見えるので、「今週あと何回やればいくらになるか」も子ども自身で分かります。

お手伝いの項目を選び、回数を入力する画面

親向けの集計ツール:私はCSVを読み込むだけで、週ごとの集計が一覧で出てきます。「かぞくのおさいふ」へのチャージ額も、すぐに確認できます。

集計は1週間に1回です。以前は紙の○を数え、スプレッドシートへ打ち込むのに約30分かかっていました。いまはCSVを読み込んで確認する約15分で終わります。

正直に言います。完全に何もしなくてよくなったわけではありません。入力忘れがあれば親が声をかけます。それでも、細かな打ち込みと計算から解放された差は大きいです。

打ち込み作業がなくなっただけで、集計日の気分がこんなに変わるとは思っていませんでした。

集計のあとも、現金を数えずに終えられるようになった

集計したお手伝い代は、現金や小銭ではなく子どもたちのプリペイドカードへ入金しています。わが家では、三井住友カードの「かぞくのおさいふ」を使っています。

わが家の流れは、次のとおりです。

  1. お手伝いアプリで1週間分を集計する
  2. 決まった金額を子どものカードへ入金する
  3. 入金と一緒に「お手伝いありがとう」とメッセージを送る

現金なら、細かい硬貨を用意して渡し、残りを数える作業が必要でした。いまはアプリ集計とカードへの入金がつながったので、「あとで小銭を用意しよう」がなくなりました。

お金を渡すだけで終わらせず、ひとこと添える

かぞくのおさいふアプリでの入金のときにチャット機能でメッセージを送れるので、金額だけを渡すやり取りになりません。わが家では「お手伝いありがとう」と添えています。

お手伝いは家族で暮らすための役割でもあります。だからこそ、金額だけで渡すのではなく、親から感謝を言葉にするきっかけを残したいと考えています。

子どもが自分で買うときも、親は利用通知で見守れる

子どもが塾で夕食を自分で買うときなども、カードを使うと親のメールに通知が届きます。使った時刻や金額を確認できるので、みまもっている安心感があります。

これは子どものお金の使い方を細かく管理するためではありません。限られたお小遣いの中で自分で選んで使う経験を尊重しながら、困ったときに親が気づけるようにするための仕組みです。通知やメッセージ、家族間の残高移動は公式アプリでも案内されています。利用条件や通知の設定は変わることがあるため、始める前に公式の案内をご確認ください。


アプリ化して気づいた、意外なメリット

楽になった以外にも、やってみて初めて気づいたことがあります。

娘たちが自分の頑張りを意識するようになった:紙の◯は週末にしか振り返れませんでしたが、アプリだと今週の入力がいつでも見えます。「今週あと何回やればいくらになる」と計算するようになりました。

家族の会話が少し変わった:「今週はこんなに頑張ったね」という話が、データを通してより具体的になりました。なんとなくの「頑張った」より、数字で見えると話しやすいようです。


おわりに

アプリ化で浮いた時間は、大したことではないかもしれません。わが家では1週間に1回、約15分です。

でも、それが続くと、けっこうな差になります。何より、「さあ集計しなきゃ」「小銭を用意しなきゃ」というプレッシャーが減ったことが、思いのほか気持ちを楽にしてくれました。

技術は、家族の時間をもっとゆったりさせるために使えるんだな、と実感した経験でした。

同じように「家族のお手伝いを続けたいけれど、集計や現金の準備が負担」と感じているパパ・ママには、アプリ化とキャッシュレスでの受け渡しが合うかもしれません。一方で、入力忘れの確認や声かけまでなくなるわけではありません。そこは、家族ごとに無理のない運用を決める必要があります。

そして、この集計作業から解放されて浮いた週末の時間は、そのまま「娘たちの学びを支えるアプリ作り」に使えるようになりました。わが家では、お手伝い表のあとに学習アプリへと挑戦が続いています。