【中学受験ログ2027 #18】家で9問正解の浮力が、テストでは1問のみ・・。答案の「120000g」が教えてくれたこと
小6の次女の理科。家のメモリーチェックで9問全部正解した浮力が、テストでは4問中1問でした。答案から分かったのは、条件が少し変わると、どの数字を使うか取り違えていたこと。条件を1つだけ変えて確かめる、わが家の工夫です。
目次
このブログでは「中学受験ログ2027」として、中学受験を目指す小6の次女との伴走で感じたことを、不定期で書き残しています。
家ではちゃんと解けていたのに、テストになると同じようにはいかない。 中学受験の理科で、そんな場面に首をかしげたことはありませんか。
小6の次女も、10月25日の育成テストでそうなりました。 家でやったメモリーチェックでは9問全部正解だった「浮力」が、テストでは4問中1問だけ。 (※全国の正答率が50%以上の、落としたくない問題で見ています)
答案を開くと、ばねはかりの答えの欄に「120000g」と書いてありました。 そこから理由を追っていくと、点数だけでは見えなかった姿が浮かんできました。
家での全問正解は、「条件が変わっても解ける」ことの証明ではありませんでした。
浮力:家では9問全部正解、テストでは4問中1問
答案の「120000g」の正体
答案を開いて、ばねはかりの答えを見た瞬間、思わず二度見してしまいました。 そこには「120000g」の文字。120kg……?
一瞬「どうしてこうなったんだろう」と頭を抱えそうになりました。 でも、解き方を一緒にたどっていくと、理由が見えてきました。
テストの問題は、300cm³・400gの物体を水に沈めたとき、ばねはかりは何gを示すかというものです。 正しい答えは100g。
でも、次女の答えは120000gでした。 300×400=120000。体積と重さを、そのままかけてしまっていたんです。
浮力の式は「押しのけた液体の体積×液体1cm³あたりの重さ」です。 次女は「液体1cm³の重さ(水なら1g)」を入れる場所に、物体の重さ「400g」をあてはめていました。
台はかりの問題でも同じでした。 150cm³・320gの物体で、150×320=48000gと答えています。
家のメモリーチェックは「迷わずに解ける作り」だった
では、なぜ家では9問全部正解できたのでしょうか。 メモリーチェックの問題を見直して、納得がいきました。
沈める問題を比べると、こんな違いがあったんです。
| 沈める問題 | 家のメモリーチェック | 10月25日のテスト |
|---|---|---|
| 解く手順 | 穴うめ形式で順番に案内してくれる | 自力で手順を組み立てる |
| 使われる液体 | 水だけ(1cm³=1g) | 水以外の液体も登場する |
| 結果 | 4問とも正解 | ばねはかりの3問は全部× |
水は1cm³で1gなので、体積の数字がそのまま浮力になります。 かけ算をしなくても答えが出るので、「どの数字を使うか」を自分で決めなくても正解できてしまっていたのです。
一方で、物体が水に浮く問題は、家でもテストでも取れていました。 分かっていなかったのは、沈める問題で「どの数字を使えばいいか」という一点でした。
ばねと湿度:つまずいたのは「どの数字を使うか」
翌日、10月26日のメモリーチェックでも、よく似たつまずきがありました。
ばね:のびと長さ、かかる力
ばねの問題は12問中8問正解。後半で解けていたのは、おもりの重さがそのままかかる2問だけでした。 次女の手が止まったのは、「まず、このばねにいくらの力がかかっているか」を自分で考える問題です。
- 2本のばねを並べたとき(1本にかかる力は半分)
- 滑車で両側から200gずつ引っ張ったとき(かかる力は400gではなく200g)
- 聞かれているのは「ばねの長さ」なのに、「のび」のまま答えてしまう
浮力と同じで、計算そのものというより、その前の「どの数字を使って考えるか」で止まっていました。
湿度:「乾球と湿球」のやりとり
湿度の単元では、乾球と湿球の温度計の問題が全部空らんでした。 気になって「乾球と湿球って、どう違うか覚えてる?」と聞いてみると、こう返ってきました。
乾球と湿球?何それ?
本当に、まったく記憶になかったようです。 あまりにまっすぐな返事に、思わず笑ってしまいました。
理科の学習ソングで扱っていた単元でしたが、歌をちゃんと聞いているかまで、親が確かめられていませんでした。
→ 学習ソング「同じ気温なら 差が大きいほど 湿度は低い」(YouTube・2分48秒)
この歌に入っているのは、湿球は乾球と同じかそれより低いこと、同じ気温なら差が大きいほど湿度は低いこと、湿度の求め方です。 湿度表の読み方は、歌には入っていません。
でも、点数以上に「どこを知らなかったのか」がはっきり分かったのは、大きな収穫でした。
身近な体験とつなげて話す
そこで、次女が知っている日常の場面とつなげて説明してみることにしました。
湿度は、夏に首に巻いていた冷感タオルの話です。 ぬれたタオルがひんやり感じるのと同じで、湿球も水が蒸発するときに熱をうばわれるから、温度が下がるんだよ、と。
ばねは、天井からつるしたばねの話から始めました。 天井も、実はおもりと同じ力で引っ張り返していること。 両側から引っ張る滑車の問題も、片方の天井がおもりに変わっただけ。 ばねにかかる力は片側の200gのままでいいんだよ、という話です。

実生活の感覚とつなげてあげると、やっぱり記憶の残り方が違うと感じます。 これからも、説明するときはこの伝え方を大切にしたいと思っています。
逆もありました:家で×だったところが、テストで取れた
もちろん、悪いことばかりではありません。 家で間違えていたところが、テストでしっかり取れていた単元もありました。
- 水溶液:リトマス紙の色の変化を家で2回続けて間違えた → 色見本で説明し直して確認したら、テストでは正解
- 溶解度:メモリーチェックの最後の問題を空らんにしていた → テストでは結晶の重さを出す問題が2問とも正解
どちらも、あいだに塾の授業もありました。
リトマス紙で見せたのは、わが家で作ったこの色見本です。 「なった色」で覚えるように、1枚にまとめました。

反対に、電気の単元は、答えを書き写して直しただけだったので、3日後の確認問題で同じ所をまちがえていました。
答えを書き写して「直す」ことと、自分で「確かめ直す」ことは、似ているようで違うのだと実感します。 まだ1〜2回の例なので、言い切るにはまだ早いのですが、今のところそう見えています。
わが家の新しい工夫:採点のときに小さな印をつける
今回の気づきをきっかけに、メモリーチェックの採点では、間違えた問題に3つの視点で印をつけることにしました。
- 手順あり/なし(誘導に乗って解いているか)
- 同じ条件/条件変更(前に見たままの数字や設定か)
- 声かけあり/なし(親と一緒に整理してから解いたか)
たとえ正解しても、「手順あり・同じ条件・声かけあり」なら、まだ本当に身についたとは言えません。
だから、家で確認問題を作るときは、あえて条件を1つだけ変えるようにしています。 浮力なら、水の代わりに「1cm³あたり0.8g」の液体にしてみる。 こうすると、数字の意味を分かっていないと答えがずれるので、理解できているかがすぐ分かります。
今日からできること:全問正解の日に「1問だけ口頭テスト」
いちばん手軽なのは、プリントを作らずに、その場で口で聞くことです。 メモリーチェックが全問正解だった日に、条件を1つだけ変えた問いを投げてみます。
| 単元 | 口頭での問いかけ例 |
|---|---|
| 浮力 | 水に沈めたこのおもり、そのまま食塩水に沈めたら、浮力はどうなると思う? |
| ばね | 同じばねを2本横に並べたら、のび方はどう変わる? |
| 溶解度 | 水400gに24gとけたとき、できた水溶液全体の重さはいくら? |
| 電気 | 乾電池を並列につないだら、明るさと長持ちはどうなる? |
答えをすぐに教えずに、ちょっとだけ待ってみます。 根本のしくみが分かっていれば、少し考えて自分の言葉で答えてくれるはずです。
答えられたら「ちゃんと考えて使えてるね」としっかりほめる。 もし詰まってしまったら、「あ、ここが次の復習ポイントだな」と分かります。
今日の家庭学習の終わりに、1問だけ「もし◯◯だったらどうなる?」と聞いてみてください。
ひとりで抱え込まず、家族とAIで
今回の気づきは、私ひとりでは決して見つけられませんでした。
毎朝プリントを渡してくれる妻。 答案を見せて、「何それ?」と素直な本音を教えてくれる次女。 その答案を受け取って、かみくだいて説明する私。 そして、過去の答案とメモリーチェックを突き合わせて、家とテストのずれを教えてくれるAIたち。
AIの見立てが外れることもありますし、ふたつのAIの意見が食い違うこともあります。 それでも、家族の連携にAIの手を少し借りることで、点数の奥にある次女のつまずきが見えるようになってきた気がします。
まとめ
メモリーチェックの点数は「知識の土台ができたか」を教えてくれます。 そしてテストは、「その知識を、場面が変わっても使えるか」を試してきます。
その間にあるずれを、どうやって埋めていくか。 テストの点数だけに振り回されると苦しくなります。 でも、答案の裏にある「小さな勘違い」を見つけられたなら、それは次へ進むための大切なヒントになります。
まずは今日、全問正解だったページの最後に、「もしこれが◯◯だったら?」とやさしく1問だけ問いかけることから、わが家は始めてみようと思います。