【中学受験ログ2027 #14】まちがい11か所、空欄11か所。同じ0点でも次の一手はちがいました
算数が平均−37.2点。答案を開くと、正解・まちがい・空欄がちょうど11か所ずつ並んでいました。同じ0点でも、まちがいは解き方、空欄は時間の話です。さらに実物を見ると、答えは合っていて約分し忘れただけの問題も。わが家が1週間でやる5つを、全部15分以内で書きました。
目次
このブログでは「中学受験ログ2027」として、中学受験を目指す小6の次女との伴走で感じたことを、不定期で書き残しています。今回は、9月6日に受けたテストの算数の答案を、1か所ずつ数え直した記録です。
仕事から帰って、疲れた頭で開いた成績表。そこに並んでいたのは、算数は平均−37.2点という数字でした。
正直なところ、答案を開くのが少しこわかったです。
前回は社会の答案を並べて「問われ方が変わっていた」と書きました。今回も同じように下りていくつもりでしたが、点数が大きいと、そこで手が止まります。
それでも開いて、○・×・空欄をひとつずつ数えてみました。
正解・まちがい・空欄が、ちょうど11か所ずつ。
点数だけを見ていると、「算数ができない」という漠然とした落ち込みで終わります。けれども答案を分けて数えると、やることははっきりしました。
同じ0点でも、まちがいは「解き方」の話。空欄は「時間」の話。
平日にまとまった時間が取れない共働き家庭ほど、ここを分けるかどうかで次の一手が変わります。その数え方を書きます。
1. まず全体:4教科の平均点との差
| 教科 | 平均点との差 |
|---|---|
| 国語 | 平均 +26.6点 |
| 算数 | 平均 −37.2点 |
| 社会 | 平均 +14.5点 |
| 理科 | 平均 −15.1点 |
| 4科 | 平均 −13.7点 |
※4科の差は成績表の4科欄の数値です(各教科の差を足したものではありません)。
国語と社会が支えてくれた分、4科全体の落ち込みは踏みとどまりました。課題が算数にあることは、ひと目で分かります。
なお前回8月30日の模試は4科で平均−29.7点でしたが、種類の違うテストなので単純比較はできません。母集団も出題も別です。
2. 算数の答案を数え直して分かったこと
算数の答案には、○・×・レ(空欄)の印が付いた場所が33か所ありました。
- 正解(○):11か所
- まちがい(×):11か所
- 空欄(レ):11か所
答案の3分の1は、解いてまちがえたのではなく、何も書かれていません。
ここから、課題を「空欄」と「まちがい」に分けて見ていきます。
① 空欄11か所 — 9か所が後半に集まっていた
空欄のうち9か所が、最後の2つの大問にありました。倍数の個数を数える大問と、倍数の分布を扱う大問です。
- 74%・72%・70% … 全国の7割以上が正解していた3か所
- 57%・56%・54%・43% … 半分前後が正解していた4か所
- 18%・15% … 全国でも解けた人が少ない2か所
上の3か所は、みんなが取っている問題です。
ただ、ここは慎重に書きます。答案の空欄から分かるのは、答えが書かれていないことだけです。時間が足りなかったのか、読んで飛ばしたのか、それは答案からは分かりません。本人にもまだ確かめていません。
それでも、後半にこれだけまとまっていると、私には「たどりつく前に終わったように」見えました。
残る2か所は前半の大問にありました。ひとつは全国16%の図形です。こちらは時間より先に手が止まったのかもしれません。
② まちがい11か所 — 半分が「みんなが取れている問題」
手をつけた22か所のうち、半分の11か所がまちがいでした。しかも6か所は全国正答率50%以上です。
- 77% … 分数と小数の四則混合
- 75% … 水そうの水位と速さ
- 62% … 複数の周期
- 61% … 分数と小数の逆算
- 53% … 旅人算と比
- 51% … 分数の計算
とくに計算の大問は、4か所のうち3か所を落としていました。
ここは時間の話ではありません。手をつけて、書いて、合わなかった場所です。
正解できていた単元もあります。仕事算・相似比・角度と面積の図形は、どれも4か所のうち3か所が正解でした。夏に積み上げたものは残っています。ただしどの単元にも、ひとつずつ取りこぼしがありました。
3. 空欄とまちがいでは、打つ手がちがう
数える前は「後ろまで手が届かなかっただけ」と、理由をひとつにまとめそうになりました。けれども答案は、そう言っていませんでした。
| 答案の状態 | 見えること | 次の一手 |
|---|---|---|
| 空欄 11か所 | 9か所が後半に集中 | 前半を速くして、後半に回す時間をつくる |
| まちがい 11か所 | 6か所は全国50%以上 | 計算の精度を上げる |
「算数ができなかったから復習しよう」では、共働きの家に時間がいくらあっても足りません。分けて数えると、やることが2つに絞れます。
4. 前回は「問われ方」、今回は「答案のどこで止まったか」
前回の記事では、同じ政治の大問なのに正解が14か所から6か所へ変わった回を書きました。しくみを説明する問いなら取れて、数字や名称を答える問いだと落ちる。問われ方によって、見える結果が変わった回です。
あのときも、理由をひとつに決めることはできませんでした。今回も同じです。
ただ、見る場所は変わりました。今回は答案のどこで止まったかでした。
どちらも、点数だけを見ていたら分からないことです。
5. 国語と社会は、平均を上回りました
国語は平均+26.6点。 随筆の大問は、記述もふくめて11か所中9か所が正解でした。読む力は、この1年でいちばん伸びたところだと感じています。
社会は平均+14.5点。 憲法のしくみを問う大問は11か所中10か所が正解で、その中には全国で9%しか正解できなかった問題もありました。
一方で、地名を答える問題は10か所中1か所しか取れていません。島・山・川・半島・平野と、種類はいろいろでした。前回見つけた「しくみなら取れて、名前だと落ちる」が、今回もそのまま出ています。
歴史は、名前と順番で分かれていました
同じ社会の中で、もうひとつ気になる分かれ方がありました。歴史です。
- 出来事を古い順に並べる問題 … 10か所中7か所
- 用語を書く問題 … 30か所中19か所
差そのものは大きくありません。ただ、同じ大問の中を見ると、はっきり分かれていました。
建物についての3つの文を、古い順に並べる問題です。
| 問われ方 | 結果 |
|---|---|
| 「書院造」という名前を書く | 正解(全国52%) |
| その3つを古い順に並べて、2番目を答える | まちがい(全国66%) |
名前は書けているのに、順番になると崩れています。
「歴史が苦手」でも「用語を覚えていない」でもありませんでした。覚えた名前を、時代の並びに置き直すところでつまずいています。
ここが分かったので、次の一手が「用語をもう一度覚える」ではなくなりました。
6. 答案の実物を見たら、見立てが変わりました
ここまでは、正誤の一覧を数えて書いてきました。その後、答案そのものを開きました。
そこで、思っていたのと違うことが分かりました。
- 書いた答え … 65/91
- 正解 … 5/7
65/91 と 5/7 は、同じ数です。 65も91も13で割れます。
つまりこの問題は、答えにたどり着いていて、最後に約分しなかっただけでした。全国の51%が正解している問題です。
「計算が弱い」と書こうとしていました。でも実際は「最後に約分する」が抜けただけでした。次にやることが、まったく変わります。
7. わが家がこの1週間でやること
答案を見たあと、5つに絞りました。全部15分以内です。専用の教材は使っていません。テストの答案と問題冊子だけです。
- 算数:答案を見せて「65/91 は、もっと小さくできる?」と聞く … 3分
- 理科:飛ばした3問を見せて、その理由を選んでもらう … 8分
- 社会:地名の問題で、どこまで進めるかを見る … 15分
- 理科:熱の問題で、式を1本だけ書かせる … 12分
- 社会:人物名を隠して、時代だけで並べてもらう … 12分
最初の3つは、練習ではなく「切り分け」です
1つ目から3つ目は、教えるためではありません。原因がどれなのかを分けるためです。
たとえば1つ目は3分で終わります。本人が「13で割れる」と気づけば、知識の問題ではなく手順の問題だと決まります。気づかなければ、約分の練習が要ります。どちらなのかで、次の1か月が変わります。
2つ目も同じです。理科では空欄が10か所ありましたが、空欄にしたあと、その先の問題には答えていました。時間切れではなく、その場で「あとにしよう」と決めています。
- 大問A … ○ ○ 空 ○ × ×
- 大問B … ○ × ○ 空 空 × ○ 空
飛ばした先に答えているので、時間が足りなかったわけではありません。では、なぜ飛ばしたのか。
- あとで戻るつもりだった → 戻り方の話
- 見た瞬間むずかしそうだった → 最初の一手の話
- 計算が長そうだった → 時間配分の話
打ち手が3つに分かれます。そして、これは答案を見ても分かりません。本人にしか分からないことです。
だから、本人に聞くことにしました
わが家では、家庭学習アプリを通してこう聞きました。選択肢から選ぶだけにしています。
飛ばすとき、あなたの中では何が起きていたのかな。
- あとで 戻るつもりだった
- 見た しゅんかん むずかしそうだった
- 計算が 長くなりそうだった
- とくに 決めていなかった
実際の画面がこちらです。名前の部分は伏せています。

聞く前に、「飛ばしたのはえらい」と伝えました。実際、全国16%しか正解していない問題を飛ばせています。捨てる判断はできているからです。
答えは選ぶだけです。自由に書ける欄もありますが、「書かなくてもいいよ」と添えてあります。答えること自体が負担になっては意味がないので。
🔴 ここは気をつけました。「なんで空けたの」と聞くと、責めているように聞こえます。 同じことを聞くにも、順番と言い方で変わります。
社会は「知らない」ではなく「段数」でした
社会は、同じ日のテストでこう割れました。
| 正解 | |
|---|---|
| 政治のしくみ | 13か所中12か所 |
| 地名 | 13か所中2か所 |
同じ記入形式で、ここまで差がつきました。
よく見ると、政治は文中の決まった言い回しから、そのまま答えを書く形でした。地名のほうは「文章の手がかり → 何県か → 地図のどこか → 地名 → それを漢字で」と、たどる段数が多いのです。
だから3つ目では、どの段で止まるかだけを見ます。
- 手がかりで止まった
- 場所で止まった
- 口では言えた(でも書けない)
- 漢字まで書けた
「口では4つとも言えるのに書けない」なら漢字の練習、「県が出てこない」なら文章の読み取り——同じ2/13でも、やることが変わります。
覚えるところは、歌にしました
聞き取りや切り分けとは別に、覚えれば取れるものは歌にしています。今回のテストのあと、5曲つくりました。
たとえば、さきほどの歴史の話です。「書院造」という名前は書けたのに、古い順に並べる問題では落としていました。 そこから作ったのがこの曲です。

歌詞を見ていただくと、建物の名前のあとに必ず時代が来る形になっています。
平泉に建てられた 金色堂
金色のお堂 中尊寺金色堂
建てたのは 奥州藤原氏
時代は 平安
そして最後に、時代だけを並べ直します。
金色堂は 平安
書院造は 室町
八幡製鉄所は 明治
古い順にならべたら
平安 室町 明治
名前を覚えるだけの歌にしていません。 落としたのは名前ではなく順番だったので、名前と時代を必ずセットで歌う形にしました。曲の中には「名前を知っていても 順番は別」という行も入れています。
歌にするものは、全国正答率が50%以上で落としたところから選びます。そして覚えれば取れるものだけです。計算や、解き方の手順が要るものは歌にしません。歌っても解けるようにはならないからです。
🔴 順番が逆にならないよう気をつけました。歌は「覚える」ためのもので、どこで止まっているかが分かる前に作っても当たりません。だから切り分けが先です。この曲も、名前は取れていて順番で落としていると分かってから作りました。
やらないと決めたこと
- 政治の暗記 … 13か所中12か所取れている。ここに時間を使う理由がない
- 難しい問題のやり直し … 全国正答率50%以上で落とした場所を先に
- 算数を最初から全部 … どこで止まったかが分かる前に手を広げない
やることを決めるより、やらないことを決めるほうが難しいと感じます。でも、平日に取れる時間は限られています。
まとめ:点数で決める前に、答案を数える
算数で平均−37.2点という数字だけを見たら、焦って子どもを責めていたかもしれません。
けれども答案を数えると、正解・まちがい・空欄が11か所ずつでした。空欄は後半にまとまり、まちがいは計算に集まっていたのです。
- 空欄が多いなら … 時間の手当て
- まちがいが多いなら … 解き方の手当て
同じ0点でも、次にやることが変わります。ここを分けずに「算数ができない」とまとめてしまうのは、たぶんもったいないのだと思います。
点数を見た自分の気持ちで結論を決めず、先に答案を開いて数える。
今回は、数え始めたあとに2回、自分の見方を直すことになりました。
1回目は、空欄だけを数えて「たどりつけなかっただけ」と言いかけたとき。まちがいの11か所を見ていませんでした。
2回目は、答案の実物を開いたとき。「計算が弱い」と書こうとしていたら、答えは合っていて約分し忘れただけでした。
どちらも、推測で先に結論を決めていたのが原因です。数える、開く、それでも分からなければ本人に聞く。この順番を守るだけで、次にやることが変わりました。
わが家のやり方が、そのまま合う家庭ばかりではないと思います。それでも「同じ0点を、まちがいと空欄に分けてみる」だけなら、答案があれば今日からできます。もし試された方がいたら、どんなふうに分かれたか聞いてみたいです。
過去の伴走ログはこちら
同じ政治の大問で、正解が14か所から6か所へ変わった回です。
あわせて読みたい
【中学受験ログ2027 #13】同じ政治の大問なのに14問から6問へ。上がった理由と下がった理由は同じでした
夏期講習の最後に「取れるべくして取れた」と分かった回です。
あわせて読みたい
【中学受験ログ2027 #12】合計が大きく上がった回。答案を調べたら「取れるべくして取れて」いました
合計・教科・大問の順に、3回のテストを見直した記録です。
あわせて読みたい
【中学受験ログ2027 #11】4科の合計は3回のテストで下がり続けたのに、社会だけ平均を超えていました